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マイクル・Z・リューインとイアン・マキューアン

  このところ本ブログに取り上げる翻訳物の作者は標題の二人が多いが、9日の月曜日にもメール予約していたリューインの「目を開く」とマキューアンの「贖罪」を借りてきた。

  「目を開く」の方は既に読んでいることが分かったが、前に読んだ時の記憶がかなり霞んでしまっているのに気付き、そのまま終わりまで読んでしまった。

 主人公のアルバート・サムスンの愛すべき母や友人ミラー、娘のサム、そして探偵事務所のネオンサイン修理に登場してきたメアリーなどと、彼との間のウイットに富んだ会話が快調に飛び交い話が進んでいく。

 サムソンと彼の周りの人々との関係は、今の時代に中々見られない信頼感が覗われ、善意が漂っている。

 彼らが活躍する町は著者が育ったインディアナポリスであり、そこでは街が資本の論理で再開発されて行くが、彼を取り巻く人々はそれまで築かれてきた人間味あるコミュニティをそれぞれ守ろうと、独自の努力を重ねている。

 警察との接触がどうしても避けられない探偵業なのだが、サムソンは情報を取るミラーをはじめとする警部ら、彼らはそれぞれに個性的なのだが、それらのくせ者と適当に付き合いつつ事情を明らかにして行く。

 また依頼の来る弁護士事務所、弁護士らも夫々に彼を雇うのに裏があったりするが、そうした諸々の関係を解きほぐしつつ事件を解明していくのがサムスンの使命である。

 そうした彼を癒してくれるのが、食堂を営む母のポジーや離婚してきた娘のサム、いまや急速にガールフレンドになったメアリーなどであり、彼らの間の会話は読者をニヤッとさせたりもする。

 このように書いてみると、彼・リューインの作品は日本で言えば直木賞の世界に通じるものだとよく分かる。

推理ものであることからは、北村薫の作品を読むときの楽しみに通じる、と言えるかもしれない。

 お嬢さんが中心となる北村ものとは違い、探偵が主役のハードボイルド味のあるリューイン作品なのだが。

 

 さてと、何かと仕事やまちづくりに取られる時間も挟まっていたので、マキューアンに移ることも、読書感を綴る時間も取れなかった。

 

 「贖罪」に関しては例によって本の帯からの紹介。「まだ戦争が始まる前、地方の旧家で暮らしていた私にとって、世界は無限に開けていた。あの暑い夏の日が来るまでは――。」

 ブッカ賞受賞作 『アムステルダム』 から3年、ブッカ賞最終候補に輝き、全米批評家協会賞など幾多の賞を受賞した、英米文学界最大の話題作にして著者畢生の大河小説。

 

 こちらはどうも直木賞の世界とは異なり、人生の辛味もよくきいた小説を読むことになりそうだ。


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